登山未経験の素人、富士山に登る
日本最高峰・富士山のてっぺんで、御来光。
大海原に登る朝日の次は、雲海に登る朝日というわけで・・・
一生に一度は行きたいお伊勢さまへ参った翌週。
ニッポンジンなら一生に一度は登りたい、富士の山へ行ってきました。
最南端の次は、最高峰にチャレンジ。
しかも、頂上で御来光を望む=深夜の登頂という、難易度の高い挑戦です。

会社の先輩・友達のお誘いなのですが、
登山なんて高尾山くらいしか知らない初心者に、果たして登れるのでしょうか??

そんな心配をレンタカーに乗せて、早朝5時に千葉を出発。
途中でシャトルバスに乗り換えて、8時30分に富士スバルライン五合目着。
快晴!さすが標高2,300メートル、空の碧さが違います。
これから登る富士山もキレイに見えました。

高山病予防のため、この高度に体をならす。
ここでしばし休憩です。
富士山メロンパン、焼き立てでふわっふわ。
甘いものを食べて、エネルギー補給。
9時30分、さあ登山開始。
五合目は、別名「天地の境目」。
ちょうど森林限界線に位置するそうで、初めのうちだけ、まだ緑の木々が見られます。
イタドリやオンタデ、そしてヤマホタルブクロ。
砂利や岩がむき出しの荒原で環境が厳しい富士山は、高山植物が少ないと言われていますが、
黒い山肌にはそれでも美しい色どりが。
しかし、山の天気は変わりやすい・・・
あっという間にガスの中。
3つある富士登山道のうち、山小屋が最も多い吉田ルートは初心者向き。
こまめに休憩しながら、お昼過ぎに七合目に到着。
七合目を過ぎると、緑が減って荒涼とした雰囲気。
しかし、八合目まで来たら、急に晴れてきました。
標高3,000メートルを超えました。
ゆっくり登っているのにすぐに息が切れる。
酸素が薄いことが自分の体で嫌でもわかる。
高地トレーニングするアスリートってホントにすごいわあ。ぜえぜえ。

それでもなんとか、今宵の宿に無事到着。

山に詳しい先輩がとってくれたのは、八合目の「太子館」。
空気が薄くてしんどいけれど、空の碧さと真っ白な雲の海が美しい。
深い深い青、純白が広がる雲海。
予定よりずっと早い13時30分に到着したので、
まずは無事の到着を祝ってカンパイ!
高度3,000メートルは、絶景のせいだけでなくアルコールのまわりが早いわあ・・・
ちなみに、太子館はアルコール禁止。
一緒に行った男子が、少し上の山小屋まで買い出しに行ってくれました。
350ml缶が600円とお高めですが、その味はやっぱり格別ですよ。

山小屋の夜は早い。16時には、もう夕飯。
富士の山小屋の定番はカレー。
そして、太子館はちゃんとおかずつき。
富士山まんじゅうがついているのもまた嬉し。
そして、食べたらすぐ寝る。
何しろ、出発は0時前ですから。
寝袋でゴロゴロ・・・
もちろん男女同室。
隣には、会社の同期男子。お互い気まずいかと思ったけど、登頂の疲れか高いびき。
色気もへったっくれもありません(爆)
そして、23時起床。支度して出ようとしたら、なんと雷雨。
先に出たツアーの団体客が、途中で引き返して戻ってくるほど。
仕方がないので、雨が止むのを待ちながら二度寝。
雨が止んだ2時に再出発。
見上げれば、ナニコレ!見たことのない星空。
麓の夜景より、星が近い。まるで手が届きそう。
(上の写真2枚は、一緒に行った後輩男子撮影をお借りしました

そして、九合目を超えると、「御来光渋滞」。
頂上で朝日を見ようとする登山者で、登山道がいっぱいになるんです。
その渋滞は、登山者のヘッドランプが光の列になって、麓から見えるほど。
要所要所に警備員さんがいて、交通整理をしてくれていました。
気温はたったの3度。
冷蔵庫より寒く、渋滞で身動きもままならないので、夏でもダウンジャケットが必要です。
しかし、酸素の薄さにフラフラなみやは、この渋滞のノロノロ歩きがちょうどよかった。

九合目を超えたあたりから、寒さのためか疲れのためか、同行者たちもみな無言。
寒さと空気の薄さで頭痛がし始め、もうダメだ~

みやは富士山の頂上に立っていました!
月がキレイだ~。
4時30分、富士山頂浅間大社奥宮、久須志神社に着。
たくさんの人が、御来光を待っていました。
空が赤らんできましたが、雲が厚くなかなか太陽は顔を出しません。
時間が決まっているツアーの人たちが下山し始めた5時25分・・・
待ちに待った御来光が輝きました。
雲海に登る朝日。
雲を抜け、これまでの道のりを照らす、まぶしい光。
登頂中の苦しさとは別の意味で、みな無言です。
そして、あっという間に山頂にも朝が訪れました。
最高峰で見る朝日の、ほんの一瞬の美しさ。
この一瞬のために、人は3,700メートルを登るのですね。
そして、我に返ると凍えるほど寒い山頂。
山小屋で休憩して女性陣は豚汁、男性陣はラーメンを食べましたが、これがものすごく美味しかったです。
しかし、厳密に言うとここはまだ「最高峰」にあらず・・・
本当の最高地点、3,776メートルの剣ケ峰は火口の向こう側。
御来光の感動をエネルギーに変えて、最高峰を目指します。
やっぱり空気が薄くてつらいわ~。そろそろ体力の限界。
しかも渋滞してるし。
それでも無事到着!

ここが3,776メートル、正真正銘の、日本最高峰。
43歳にして登山経験なしのド素人が、よくここまで登りました!

一生一度の経験ができて、もう思う残すことはありません。
しかし、もちろんこれで終わりとはいかない。
登った分だけは、降りなきゃいけない。
さあ、下山です。
一緒に行った男性陣は「ヒザにくる~」と下りの方がツライ様子。
しかし、みやは下れば下るほど酸素の薄さから解放されて絶好調。

体重に任せて、重力のまま。転がるようにさっさと下山してしまいました。

吉田ルートは登りと下りが別ルートになっているのですれ違いのストレスもなく、
岩や階段もない砂利道なので楽々。


いや~、酸素が濃くて生き返る。
帰りは「紅富士の湯」に寄って、汗を流し足腰を緩める。ゴクラク~

そして、中央道の渋滞に巻き込まれつつも、18時に千葉着。
無事の登頂を祝ってみんなでカンパイ。

このビールは格別でした~(あまりに疲れていたか写真なし。)
そんなこんなで、1泊2日の富士山御来光ツアーは無事終了しました。
スマホによるとこんなデータが・・・
初日(五合目から八合目)、7.8キロ1万2,805歩。距離は大したことないけど、上りが132階ってすごいなあ。
二日目(八合目から頂上、そして下山)は2万8,226歩。よくぞ頑張りました。
体力的にはきつかったけど、やっぱりとっても楽しかったです♪
富士山サイコー!

これで山登りがクセになるかも?

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