悪いってどういうこと?吉田修一「悪人」

妻夫木聡と深津絵里で映画化されて、
深津絵里がモントリオールの主演女優賞を獲ったので有名になりましたね。
その頃(=1年も前

予約したことすら忘れた今頃になって、連絡が来ました・・・

1年も待たされて悔しいので

「誰が悪人なのか」・・・映画のキャッチコピーにもなりましたが、
テーマは人間の善悪について。
保険外交員の女性を痴情のもつれで殺した男。
殺人という行為は悪である。
しかし、彼は本当に「悪人」なのだろうか?
その男と出会い系サイトで知り合い、共に逃亡した女。
被害者をもてあそび、事件のきっかけを作ったにも関わらず自覚も反省もない大学生。
売春まがいの行為を繰り返してきた被害者。
そんな娘の行為のために、被害者の遺族にも関わらず世間からの冷たい視線を受ける被害者の父。
のちに殺人犯となる男を、幼少のときに捨てた母。
・・・誰もが「悪人」でありながら、そうせざるを得なかった哀しさをひきずっています。
人間が持つ悪意とはなんなのか。
最後に主人公の男がとる行動が哀しくも美しいお話です。
この記事へのコメント
お互いに気をつけましょうね♪
本当にそのとおりだと思います(~_~)
人間の本質ということを考えさせられます…
殺人という悪い行為をしたからといって悪人とは限らない。
その逆もあるわけですよね。
自分が知らず知らず悪人にならないよう、気をつけなきゃな~と思います。
結局のところ、究極の悪意とは、無自覚・無関心ではないかと思います(・ω・)